空間に余白を残す、作り込まないリノベーション
スッキリとしたゆとりある空間に目を引かれることはありませんか?
そこは厳選された物が並ぶミニマムな状態に加え、天井・壁・床に「余白」が効果的に残されていることも多いのではないでしょうか。
目を引くアクセントや装飾は無いけれど、なんとなく感じが良い空間。
今回はそんな空間の「余白」に注目し、余白を残すことで空間を演出しているリノベーション事例を紹介します。
リノベーションでは自由なデザインができてしまうからこそ、カラーを取り入れる、テクスチャを加えるといった数多くの選択肢がありますが、あえて「選ばない」「加えない」「削ぎ落とす」といった選択肢もあります。
余白を残すことで空間にどのような効果が現れるでしょうか。ご覧ください。
INDEX
余白を残すリノベーション事例
Case01:余白を残すことでライフスタイルの変化に備える
装飾は取り入れず、ホワイト色・コンクリート・ステンレス・オーク材をメインにした木材といった厳選された素材のみで構成された空間。
壁を中心に余白を感じる空間ではリノベーションで作り込まないことで、将来のライフスタイルの変化にも柔軟に対応できるように備えています。
壁には本を置いたり、アートを飾る棚が欲しくなるところですが、そのような固定する物は無し。
その結果、ソファやテーブルの位置を変えたり、新しい家具を迎えたりと、今後の生活での変化にも合わせられる空間に仕上がりました。
リノベーション工事が終わったあとも、空間に手を加えられる余白があることで、じっくりと時間をかけて家を仕上げることができます。
□紹介の事例はこちら:究極の自在性スタイル[Click Here]
Case02:厳選された物への愛着が増す
こちらの洗面所は上記で紹介しているCase01と同じ事例のものです。リビングと同じ素材選びのルールに沿った空間では、部屋の用途は違えど共通した世界観を感じます。
洗面所では、リノベーションで多く見かける造作の洗面台や壁のタイル貼りは無し。
その空間に必要な物だけが厳選された引き算の美を感じます。
物が少ない空間は清潔な状態を維持しやすく、水回り空間との相性も良いです。
余白を意識した空間では、置く物の数は自然と限られる。そうすると一つ一つの物への扱いも変わるのではないでしょうか。
数少ない物だからこそ洗面台やミラーの汚れといった変化にも気が付きやすく、一つ一つを丁寧に扱い、そこにある物への愛着がわきやすいですね。
□紹介の事例はこちら:究極の自在性スタイル[Click Here]
Case03:ある物をフォーカスする余白の効果
シンプルにホワイト色とコンクリートのみで囲まれた空間では、朝鮮張りで整えられた床のフローリングも際立つ、洗練された空間に仕上がりました。
こちらは玄関から各部屋へとつなぐ廊下ですが、空間全体を構成する要素にノイズが無く、そこにある物を引き立たせる、まるで美術館のように物に対して集中ができる空間ですね。
大切なバイクが目に入ることはもちろん、用意したピクチャーレールで飾る絵や写真によって空間を演出することもできます。
余白を残すことはまた、その空間をより楽しむ時間を残しておくことでもありますね。
□紹介の事例はこちら:Wallscape in the house.[Click Here]
Case04:白だけでなくグレーでも感じる余白
「余白」と白という文字が入っていることもある為か、余白のある空間というとホワイト色を基調とした空間を思い浮かべがちではありますが、グレー色を基調にしても余白は感じられます。
コンクリートの壁と天井にモルタルの床を組み合わせたこちらの空間は、ホワイトを基調にした余白のある空間よりも、クールな印象にまとまります。
殺風景な印象を避けたい場合は、事例写真のように木製の家具を組み合わせたり、フローリングを合わせるだけでもマイルドな印象にまとまりますよ。
古道具といった味わい深い家具や小物は特に、グレーの余白がある空間では引き立ちます。
置くものに合わせて、余白の色をカラーコディネートしても面白いですね。
□紹介の事例はこちら:土間のある賃貸暮らし[Click Here]
Case05:照明と余白を組み合わせる
照明が放つ明かりが反射する、影が映る。といった効果を最大限に活かす為には、余白のある空間は相性が良いです。
装飾を抑えた空間では、照明の明かりや影だけに集中でき、日中では見られない空間の表情を楽しめます。
柔らかな明かりそのものを味わえる贅沢な空間に仕上がりますね。
空間の質を高める照明選びにはこだわりたいですが、その照明を活かす空間づくりにも気をつけたいところです。
照明器具が持つ佇まいの美しさを最大限に引き出すには、周囲のノイズは削ぎ落とし、余白の調整をお忘れなく。
□紹介の事例はこちら:chicな毎日を[Click Here]
余白を残したリノベーションはいかがでしたが?
リノベーションでは完成のイメージが難しく「これだけでは寂しいかな?」と、空間への装飾を足してしまいたくなりますが、ぐっとこらえて削ぎ落とすこともまた大切です。
生活しながら、ここにドライフラワーを飾ろう。季節によって絵の位置を変えてみる。といった手を加えられる余白を空間に残しておくことで、暮らしを楽しむゆとりある空間に繋がりますよ。
空間づくりは工事のあとも住み続ける限り続くもの、リノベーションで作り込まなくても大丈夫という気持ちの余白も忘れずに。
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