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愛猫が健康になるリノベのポイントとは?

我が子のように大切な愛猫。
ハコリノベのお客様の中でも、猫と暮らす方がここ数年ぐっと増えました。

リノベでは愛猫との暮らしを考慮した間取りや内装がいまやスタンダードに。
生活において人と猫もお互いに過ごしやすい環境を整えることは大切ですよね。

ということで今回は、猫が健康に暮らせるリノベのポイントをご紹介します。

ハコリノベOB・OGさん宅の猫ちゃんにも登場してもらいましたので、そこだけ見ても満足な回ですよ。

■猫の足腰に配慮を!おすすめの床材とは?

ツルッとしたフローリングでは猫が足を滑らせてしまいやすく、将来的に足腰を弱めてしまいやすいことがあります。
特にフローリングの滑りやすさは猫だけでなく、犬と暮らす方も気をつけるべきポイントです。

また、リノベでよく使われるコンクリートやモルタルといった素材も床に使う場合は注意が必要。

硬くフラットの床では、ジャンプして着地した際に足を傷めてしまうことがあります。
また、コンクリートは音が反響しやすいので足音が猫にとってストレスに感じることも。

自然環境にない素材の使用は、猫にとって好ましい環境から遠ざかってしまいます。

そうは言っても、上記のような素材はデザイン性やお手入れがしやすく、リノベで取り入れたいこともありますよね。

猫と人も暮らしやすいように床材を使い分けるなど、できる工夫はありますよ。
それでは、おすすめの床材をご紹介します。

□無垢材や滑り止め塗装で歩きやすいフローリングを

無垢材のフローリング、中でも柔らかい樹種ではグリップが効きやすく猫が滑りにくいと言われています。特にスギの床材は猫の足に優しいですよ。

無垢材のフローリングでは、猫の爪痕で床に傷が入ってしまっても、ヴィンテージ加工のような味になり、傷が目立ちにくいことも。人が歩いていてもやっぱり無垢材の床は気持ち良いですよね。

・滑り止め塗装で歩きやすくできる

硬い樹種の無垢材や無垢材ではないフローリング(複合フローリング)を使用することは、リノベではよくあります。
そんな時には、滑り止め塗装を施したフローリングがおすすめです。

滑り止め塗装といえば、ツヤっとした光沢があるイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、マットな滑り止め塗装も可能ですのでご安心を。

こちらの事例ではリビングのフローリングに滑り止め塗装を取り入れています。
気に入ったフローリング材に上塗りしているので、カラーと機能性にも満足なアイテムです。

床に置いた荷物ですら滑りにくい、強力なグリップ力なんだとか。

愛猫だけでなく、愛犬も滑りにくいのでワンちゃんを飼われている方にもおすすめです。

・なめても安全な自然塗料の採用を

フローリングを好みの色に着色して仕上げる際には、植物油からできている塗料を取り入れましょう。
猫がなめても安心な素材なので、愛猫がよく居る場所の仕上げには特に取り入れてあげたいですね。

フローリングでよく使用される自然塗料は「オスモカラー」や「リボス」といったメーカーです。
他にもありますので、お好みの自然塗料を取り入れてくださいね。

□滑りにくく、掃除が楽なフロアタイル(塩ビタイル)

木製フローリングでは、猫の吐しゃ物やこぼしてしまった水分で、どうしても染みができてしまいやすいです。日中に仕事で外出している時などは、すぐに手入れができないので困ってしまいますよね。

こうしたシミ汚れやさっと拭き掃除がしやすいといった点でおすすめするのが「フロアタイル(塩ビタイル)」です。

フロアタイルはキッチンやトイレ、洗面所といった水まわりで広く使用されている素材です。
水濡れはもちろん、汚れも染み込みにくいので、綺麗な状態を維持しやすいですよ。清掃性は抜群です。

また、フロアタイルは一枚一枚貼り付けて施工する場合がほとんどなので、万が一除去できない汚れがついてしまった時や、傷がついてしまった際にも、一枚単位で交換が可能です。

・木目柄のフロアタイルは特に滑りにくい

フロアタイルには様々なデザインがあり、石目調だけでなくフローリングのような木目柄の商品も数多くあります。

木目柄は特に木目を表現するリブがたくさん入っているので、猫が歩いても滑りにくいですよ。猫だけでなく犬にもおすすめです。

お手入れがしやすく、更に足腰にも優しい素材なので、ハコリノベで愛猫・愛犬を飼われているお客様は、フロアタイルを取り入れている方が多いですよ。

こちらの事例でもLDKの床すべてにフロアタイルを取り入れています。

リビング・ダイニングのヘリンボーン床と、キッチンのグレー床どちらもフロアタイルですよ。

リノベ前でのフローリングの床では足を滑らせていた猫ちゃん達でしたが、フロアタイルの床では快適に過ごせるようになりました。

フロアタイルにはフローリングのようにカラーが豊富、このようなヘリンボーン柄もあるなどデザインの満足度も高いですよ。

□猫も畳が気持ち良い

畳でゴロゴロするのは、人だけでなく猫にとっても心地良いもの。

畳には適度な弾力があり、猫がジャンプして着地する際の衝撃が少ないです。
滑りにくく、歩きやすい点も魅力ですね。

畳の特徴として、断熱・調湿効果が期待できるので人にとっても心地良い空間になります。

軽い汚れに対しては水拭きで対応ができ、とれないような汚れの際には畳の表替えで対応が可能です。

床全体を同じ素材で統一するよりも、感触の異なる素材を組み合わせることで猫にとっては刺激的な環境になりますよ。

猫の健康増進の為にも、様々な床材を取り入れてみてくださいね。

■壁・天井にはマーキング対策を

猫の中には家で爪研ぎをすることもありますよね。
爪研ぎといったマーキングで、テリトリーを示したり、健康状態を他の猫に伝えたりするので、猫にとっては大切な行動です。

そうは言っても、リノベをして綺麗になった壁や天井なので、マーキングで傷がついてしまうのは悲しい。

そんな場合には、マーキングを禁止するのではなく、マーキングしてもよいスペースを愛猫に用意してあげましょう。

□ペット対応壁紙で爪研ぎにそなえる

壁紙の中にはペット対応の「スーパー耐久性」(サンゲツ)アイテムがあります。

スーパー耐久性壁紙では、一般的な壁紙よりも数倍の強さがあり、猫や犬などの引っかきによる傷がつきにくいです。

一般的な壁紙の上にもう一枚フィルムが貼られている構造なので、金物で引っ掻いてもなかなか傷がつかない商品です。

さらに、このフィルムのバリア機能で壁紙に臭いがつきにくく、換気をすることで部屋に臭いがこもらない機能もあります。

抗菌性に優れており、汚れも落としやすいので壁のお手入れもしやすいですよ。

よくマーキングする場所、特に壁面の下部だけでもこのような壁紙に仕上げておいても良いですね。

□塗料で塗り直して、マーキング対策に

マーキングでは汚れや傷はつくもの、ということでメンテナンス前提で仕上げを選ぶことも一つの手です。

例えば壁や柱を塗装仕上げにすると、傷や汚れがついた際には自身で塗り直すことでメンテナンスをし続けられます。
塗り直しがしやすい塗料で仕上げることもポイントですよ。

こうすることで汚れや傷に対して寛容になれますよね。

□硬い仕上げでマーキングしにくいスペースを

漆喰は硬い仕上材なので、爪が立ちにくく猫がマーキングしにくいと言われています。

さらに漆喰自体には調湿作用があるので、汚れてしまっても水拭きが可能です。
猫が苦手なじめじめした空気も解消できますよ。

また、コンクリート躯体をあらわした壁面も爪が立ちにくいので爪研ぎには不向きです。

コンクリート壁の場合には湿気が溜まりやすく、猫にとっても馴染みの薄い素材なので、取り入れる際は範囲を限定するといった工夫があると良いですね。

□思い切り爪研ぎできる専用場所

こちらの事例では室内にある柱を一本まるごと、猫の爪研ぎスペースに。柱にロープを巻きつけて仕上げにしています。

このように思い切り爪研ぎができるスペースがあると、ストレスの発散にもつながりますよね。

一戸建てのリノベではこのように撤去できない柱がでてくることも多々あります。
邪魔に思われがちな部分ですが、こうして有効活用できると見え方も変わってきます。

一戸建てリノベでは特に使えるアイデアですよ。

■猫も刺激がほしいもの、キャットウォークで満たされる

猫は高所を好み、部屋全体を見下ろせる場所は猫にとって安心感を得られます。
部屋の高いところに最低1つは居場所を用意すると、愛猫も部屋でくつろぎやすくなりますよ。

こちらの事例では、キッチン上部に部屋を横断するキャットウォークを取り付けました。
室内でも刺激を多く得られるキャットウォークは猫の運動不足解消やストレス発散に役立ちます。

動く家族の様子やキッチンから聞こえる料理の音、リビングのテレビから聞こえる音は視覚上・聴覚上の変化が多く猫にとって刺激にもなりますよ。

また、猫は絶えず向けられる視線に敵意を感じてしまうので、人の視線が集まりにくく、動線がかぶらないエリアにキャットウォークを設置すると良いですね。

キャットウォークに行くまでの動線上に人がいる(ソファやイスなどを置いている)または障害物がある(荷物を置いている)場合は要注意です。

猫が好きなときに行きたい場所に行けず、ストレスを感じてしまいます。
キャットウォークまでの動線は2箇所以上のアクセスを用意しておきたいです。

□キャットウォークは人の目や手が届く位置に

キャットウォークを人の目や手が届かない位置に設置してしまうと、猫の様子がわからなくなってしまうだけでなく、掃除も億劫になってしまいます。

キャットウォークが汚れてしまい、気付かずに長時間放置してしまうと悪臭の原因になります。猫にも人にも衛生上良くない環境になってしまうので、拭き掃除などしやすい高さや素材で用意したいですね。

□キャットタワーが無くても大丈夫、居場所は家具の組み合わせで作る

賃貸物件暮らしの場合やスペースの都合上、キャットステップやキャットタワーの設置が難しいことがありますよね。

そんな時でも大丈夫。猫の居場所はソファやテーブル、背の高い収納といった高さの異なる家具を組み合わせることでも代用可能です。

家具で3段界の高さを組み合わせ、上へと移動できるルートを用意すると良いですよ。
猫がよく登る、高い所に設置した棚は猫が大丈夫な耐荷重に補強しておいてくださいね。

□高い所が好きだけれど、低い所も重要です

高い所好きな猫ですが、来訪者といった知らない人が家に来た時に、サッと身を隠せる場所が低い位置にあると安心します。

中にはソファの下やテーブルの下など、低い位置を好む猫もいますので、猫がくつろげるポイントは部屋の各所に用意しておきたいですね。

■猫の能力を伸ばすキャットステップ

木登りのようにジャンプを使って高いところに登れる空間は、猫の跳躍力とバランス感覚を生かします。
このような猫の得意なことができる空間は、運動不足解消にも効果あり。

室内で飼っている愛猫には特にキャットステップを用意して、日々運動できる環境を用意してあげましょう。

こちらの事例ではリビングの壁面にキャットステップを用意。

ぐるりと部屋を移動できる長めのコースなので、よい運動になりますね。

□キャットステップはちょっと難しいくらいがおすすめ

リノベでキャットステップを計画する際に、その取付高さに悩みますよね。

「猫が登れなかったらどうしよう」と、低めの高さにしてしまいそうですが、ちょっと難しいかな?と思えるチャレンジできる高さがちょうど良いです。

キャットステップは猫の目線よりも高い位置に設置することで、猫にとってチャレンジ感が高まり、日々の刺激になります。

さらに、ステップの高さや幅については同じでは無く、ランダムな配置にすると猫にとって楽しいしかけになりますよ。

□キャットステップの配置は猫の年齢・体力に合わせて変化も必要

年を取り、運動能力が落ちてきた愛猫には、負担を軽減する為にキャットステップの仕様も変更する必要があります。

能力に応じてキャットステップを選べるように、低い位置に取り付けたステップも用意すると良いですよ。

ステップを追加する場合は、少しずつ増やして愛猫が嫌がっていないかも確認が必要です。
使いたがらない場合には、無理に増やすことはやめておきましょう。

ステップの位置が変わった環境の変化で、強くストレスを感じてしまう猫もいます。

また、ジャンプする筋肉が衰えているとステップに飛び乗れないこともあります。
こうしたことはけがにもつながるので、老猫に対してのステップ設置は慎重に行ってくださいね。

□可変性のあるキャットステップはいつまでも楽しめる

キャットステップのルートがいつも同じ場合、猫は飽きてしまい、ストレスの原因になることもあります。

リノベでキャットステップを取り付けする場合、安全性に加えて、可変性も考慮できると、愛猫がいつまでも楽しめるキャットステップになりますよ。

例えばリノベの際に、壁一面に下地補強を入れておくことで、後からでも好きな位置にキャットステップを取り付けることができます。

取り外しのしやすい金物でステップで固定しておくと、ルートを自分で変えやすいですね。

■猫に必要なリラックススペース、窓際の特等席

猫が快適な温度は人間よりもやや低いと言われます。

室内でも床付近と天井付近、日の当たるところと影になるところでは少なからず温度は変わるもの。そこで床からの距離が異なる居場所があると猫も暮らしやすくなります。

暖かい空気は高い所に留まるので、床付近が寒い場合は高所が逃げ場に。
人間に合わせた室温の中でも猫は自らリラックスできる環境を見つけます。

こちらの事例ではリビングの天井付近にキャットウォークを用意。床付近が寒い場合でもこちらの高い場所に愛猫は移動できます。

キッチンやリビングからも猫の様子がよくわかるので安心です。

さらに、キャットウォークにはリビングで使用しているフローリングと同じものを使用しています。

こうすることでキャットウォークがインテリアデザインから浮いてしまうことなく、バランスのとれたコーディネートになりますね。

□猫にとって窓からの情報は刺激がたくさん

窓から猫はたくさんの刺激を受けられます。

例えば、風通しの良い窓からは色々な臭いを感じられるので、嗅覚の刺激に繋がります。
特に室内飼いの場合には外気に触れられる貴重な機会なので、猫にとって良い刺激になります。

また、マイナスな要素になりうる刺激として、窓から野良猫の様子が目に入ると敵が近くにいると認識して、ストレスを感じることもあります。

窓からは脱走の危険性もありますので、猫の様子を確認しながら外からの刺激を与えてくださいね。

■猫用?人用?使い分けが大切なドア

自由に移動できるように室内ドアは設置するほうが猫にとっては助かりますが、冷暖房の効率や、クローゼットなど猫に入って欲しくない部屋がある人にとっては、都合が悪いこともありますね。

そのような場合には、猫専用のドアを用意してあげましょう。

猫にとって広い1つの部屋で過ごすよりも、色々な部屋に出入りできる環境では好奇心が刺激されます。

猫が自由に出入りしても良い部屋には猫ドアの設置を。入れたくない部屋には握り玉といった猫が開けにくいハンドルのついたドアを設置すると良いですよ。

引戸の場合には、猫の中には開けられる子もいるので、なるべく開き扉にしておくと侵入を防ぎやすいです。

□猫が通り抜けるリビングドアはどこでもドア?

ネイビー色が目を引くリビングドア。一見、一般的なドアかと思いきや、ドア下部にある小さい四角形、実はこれ猫用のドアです。

このように隠し猫ドアがあるデザイン、リビングドアのデザインを尊重しつつ機能性も兼ね揃えています。ありそうでなかなかないデザインはこだわりを感じます。

メーカー商品では猫や犬が使用できるペットドアがついたドアも取り扱いがありますが、すぐに見て解るデザインが他のインテリアとの相性が悪いこともあります。

気に入ったペットドアが見つからない場合には、こうしてオリジナルで作ることもできますよ。

□ドアだけでなく穴も有効です

猫専用のドアだけでなく、猫専用の穴も自由な部屋の移動には有効です。

猫穴は比較的、小さな穴で十分なので、冷暖房の効率に大きな影響はありません。
何よりその小さい穴の見た目も可愛らしいですよ。

・猫だけが通行可、冒険心をくすぐる猫

人間は頭を入れてはいけません。壊さないといけなくなりますから。

猫だけがスルリと出入り可能な猫穴をつくりました。探検気分を味わいながら行う移動は猫にとっても良い刺激になります。

キャットウォークの途中にある猫穴もくぐる動作が気分転換になりますね。
猫穴のサイズは約25cm角程の大きすぎないサイズで作ることが多いですが、猫の体格にあわせて調整してくださいね。

□室内窓も猫の様子を伺える便利なアイテム

在宅ワーク中など、飼い主が部屋にこもって仕事をしていると、別の部屋にいる猫の様子は確認が難しいもの。
鳴き声が聞こえないこともありますよね。

そんな時に役立つのが「室内窓」です。

こちらの事例では、住み慣れた我が家に新たに室内窓を設置。
猫の鳴き声が聞こえるので、仕事中でも安心です。

室内窓のデザインによっては、窓越しに猫の様子も確認可能。

特に猫が入って来られない部屋には、室内窓を設置するとお互いに存在の確認ができるので、安心に繋がりますね。

■人にとっても重要な猫トイレの置き場所

猫にとって理想的なトイレを考える時、行きやすい場所にトイレを設置する。だけでは不十分です。

トイレ掃除をするのは飼い主なので、猫トイレは人も行きやすい場所に設置することが重要ですよ。

トイレ掃除が億劫にならないように、猫砂や清掃道具をすぐ近くに収納できるような場所も設けておきたいですね。

□多頭飼いの場合には猫の数+1のトイレがあると安心

猫を多頭飼いしている場合には、猫の数+1個多めにトイレスペースを用意してあげましょう。

トイレがすべて汚れてしまう心配も少なく、トイレのタイミングが同時になっても大丈夫です。

猫同士の仲が良くない場合には、トイレへの経路が塞がれてしまうことも考えられるので、トイレを複数箇所に設けるか、トイレへのルートを複数用意しておくと安心です。

□戸建て暮らしの場合、1フロアにつきトイレは1個以上必要

戸建て暮らしの場合、人用トイレも各フロアに1箇所ずつ用意することが多いですが、猫も同じく1フロアにつきトイレは1個以上用意してあげましょう。

老猫になればなるほど各階への移動が大変になります。間に合わないことにより、トイレ以外の場所で排泄してしまうことも考えられるので、トイレは多めに用意しておくと安心です。

□猫だってトイレは落ち着きたい、個室希望です

トイレの場所は周囲の視線にさらされにくく、猫が行きやすい場所が好ましいです。人間と同じですね。

こちらの事例では洗面台下の両側に猫トイレスペースをつくりました。場所を計2ヶ所確保しているので多頭飼いにも対応可能です。

周囲を囲まれた空間は猫が落ち着きを感じやすく、猫トイレの存在感をほとんど無くした見た目は、洗面台と同じ素材で作ることで空間に違和感なく馴染んでいます。
意匠性と利便性を兼ね揃えたアイデアですね。

□猫トイレで重要なチェックポイント

・清潔な状態をキープ

最も大切なポイントです。人のトイレでも重要ですよね。
こまめな掃除が猫のストレスを減らし、猫の病気を防げます。

・設置場所

猫が行きやすく、周囲の視線にさらされない場所がおすすめです。家族が集まる部屋は避けておくと良いですね。

・トイレの数

頭数+1箇所以上のトイレを用意。できればトイレの間隔を空けて配置するとなお良し。戸建て暮らしの場合は、各階に1箇所はトイレを用意すると、猫も安心です。

・猫トイレのサイズ

猫の全長×1.5前後が理想的。猫がトイレの縁に乗っかりながら排泄している場合は、トイレが小さいというサインです。

・猫トイレの形状

ドーム型は猫砂が飛び散りにくいので、掃除がしやすいです。ただ、臭いがこもりやすく、糞尿の確認も難しい場合が。
猫の健康を確認しやすい点ではドーム無しの方がおすすめです。

・におい対策

猫は糞尿の臭いに敏感なので、換気や消臭の対策が必要です。
リノベで換気扇を猫トイレの近くに設置することもおすすめです。

■猫にとって安全な玄関とは?

猫にとって玄関とは、外が見える場所であり、家族を迎えたり、時には来客といった知らない人もやってくる、刺激がたくさんの場所です。

また、楽しいだけでなく脱走してしまったり、靴についた病原菌をなめてしまったり、気をつけなければいけないポイントもあります。

猫にとって安全な場所になるように、玄関周りの対策をしっかり行いましょう。

□猫に立ちはだかる2重扉は鉄壁の守り

玄関扉の前にもう1枚扉を設けた2重扉。猫にとっては行く手を阻むこの2重扉には、猫を守る3つの効果があります。

1:脱走防止

刺激が沢山ある外の世界は猫にとって魅力的、隙きあらばその機会をうかがっていますよ。知らない間に外に出てしまうと危険なので対策が必要。
2重扉を格子状にする場合は、猫が登らないように縦格子にしておくと安心です。

2:ウイルス感染防止

家族の靴裏には、外から持ち込んだウイルスや病原菌がついていることも。
家族の匂い好きな猫が靴を舐めてしまわない対策が必要です。

3:ストレス防止

音がしやすい玄関にて、音の原因や外部の様子を安全な場所から把握しやすくすると、猫へのストレスはより少なくなります。
この場合、猫が外部の様子を確認できるよう、視線が抜ける格子状の扉がおすすめです。

■猫の関心を向けさせないキッチンの工夫

リノベでは対面式やアイランドキッチンなどオープンなキッチンが人気のこともあり、キッチンへ猫の出入りを防ぐことはレイアウト上、困難なことがあります。

キッチンにはコンロや包丁に食器など危険な物や触って欲しくないものがたくさんあります。調理器具や食器などはなるべく片付けておくと良いですね。

対策として、キッチン以外の部屋に安全なくつろげる場所、お気に入りの場所を用意するなどして、猫のキッチンへの関心を向けさせない工夫が必要です。

■人も楽しめる?猫専用の家具

リノベのタイミングでは猫専用の家具をオリジナルで作る方が多くいらっしゃいます。
しかけのあるキャットステップやキャットウォークで、室内飼いでも猫にとって刺激的な空間はできますよ。

猫にとって、新しい猫家具が導入された空間では最初は遊び方がわからないこともあります。

「キャットウォークを作ったのに、まだ遊んでくれない!」なんて声をお客様から聞くこともありますが、そんな時には遊び慣れたおもちゃを猫家具付近に置いて、猫の興味を引出しましょう。

なかなか遊ばないからといって猫家具が必要ない訳ではありませんよ。気づいていないだけなのかもしれません。

□猫には見えない景色は家族だけの楽しみ

キャットウォークの途中に設けられたボックス。周囲を囲まれた環境は猫が落ち着きやすく、のぞき穴からは外の様子もうかがえる隠れ場所です。

歩くだけでなく、隠れたりと変化をつけたキャットウォークは安全と刺激が両立した仕掛けになりました。

隠れ場所の床はなんとスケスケのアクリル板、下から見える猫の裏側は家族だけが見られる貴重な景色です。

期待する家族をよそにアクリル板の存在になかなか気付かない後日談も。

以上がリノベーションで愛猫が健康に暮らせるリノベのポイントでした。

アイデアがつまった家に暮らす猫ちゃんは、どの子ものびのびとした表情をしていますね。

こうした環境づくりは一度作ったら終わりではなく、猫の反応を見ながら変化を加えていくことも大切。
特に愛猫が年をとるにつれて、体の調子に合わせた環境にしてあげてくださいね。

キャットウォークのルートをを変更したり、隠れ場を増やしてみたり。 不自由のない暮らしの中で刺激を増やし、逃げたり、隠れたりしようとする猫本来の欲求を満たしてあげましょう。

リノベをきっかけに猫も人も心地よい家づくりはいかがでしょうか?

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[参考文献]建築知識『20歳までネコが元気で長生きできる住まい』

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