見たことはありますか?「木毛セメント板」を使ったリノベーション
コンクリートのようなグレー色に、繊維が固められたような表面をしているこちらの建材。見たことはありますか?
これは「木毛セメント板」という建材です。店舗の壁などで見たことはあるかもしれませんが、その名を聞く機会はなかなか無いですよね。
リノベーション事例でもたまに見かけるこちらの建材、気になっていた方もいるのでは?
今回は「木毛セメント板」の特徴から、リノベーションでの取り入れ方をご紹介。
メリットやデメリットを知った上で、効果的にリノベーションで使ってくださいね。
木毛セメント板とはどんな建材?
木毛セメント板(モクモウセメントバン)とは、木材を短冊のように細長く削り出したものを、水を混ぜたセメントで圧縮成型した建材です。
木材・水・セメントのみのシンプルな材料で作られており、接着剤なども使用されていないのでシックハウス対策にかかわる規制を受けない、体に安全な建材です。
木毛セメント板は「防火」の性能があることから屋根や天井、外壁の下地材として主に使用されています。下地材なのでその姿を見ることは稀ですが、実は色々な箇所に使われていますよ。また、特徴的な見た目から内装材としても使われる事例も増えてきました。
店舗デザインで多く使われる影響もあり、仕上材として住宅で使用される事例も増えてきましたね。
機能性抜群なメリットあり
木毛セメント板の性能は「防火」だけではありません。実は多機能を持つ建材で、断熱性・遮音性・調湿性・安全性・そして環境にも優しいという性能があります。では、性能について1つずつ注目しましょう。
■断熱性・・・木毛セメント板には断熱性があることから、屋根や外壁の下地材としても使用されています。マンションリノベーションで使用する際は、天井や壁の仕上げ材に使用することで冷暖房使用時の効率改善にも効果が期待できますね。
■遮音性・・・木毛セメント板では細かい木材が圧縮されているので素材間の隙間や孔がたくさんあり、その隙間で通気や吸音が可能です。遮音対策として使用したい場合は、板の厚みを調整する必要がありますので計画時にはご注意です。
■調湿性・・・呼吸する建材と言われることもあり、湿度が高い時には吸湿し、低い時には放湿します。玄関土間など湿気対策と意匠性を高めたい空間におすすめです。
■安全性・・・製造時に接着剤などが使用されていないのでシックハウス対策にかかわる規制を受けない建材です。また、万が一の火災に備える「準不燃材料」でもあるので、内装制限のある箇所にも使用できます。
■環境に優しい・・・木毛セメント板に使用される木材は、間伐材です。森林保全の為に伐採された木材を有効活用できるのは嬉しいですよね。また、間伐材は品質に問題がある木材ではないのでご安心を。
知っておきたいデメリット
■表面はザラザラ、凸凹した質感・・・木毛をギュッと固めている建材なのでその表面はザラザラしています。肌が触れやすい場所に取り入れる際は、事前にサンプルで確認をおすすめします。凸凹しているので文字を書く為のカウンターなどの使用には不向きですね。
■濡れ染みに注意・・・木毛セメント板は水に濡れると、染みが白く残ることがあります。キッチンや洗面所まわりなど水がかかりやすい場所での採用時にはご注意ください。
■床材としての使用は不向き・・・木毛セメント板はタイルのように固い建材ではないので、床材としての使用は不向きです。家具の脚などの細い部材や落下物の衝撃でボロボロになることがあります。使用には天井や壁といった衝撃や負荷がかかりにくい場所がおすすめです。
木毛セメント板を使ったリノベーション
事例01:「壁」に取り入れました
こちらの事例では、リビングの壁に木毛セメント板を張っています。木毛セメント板は色味が落ち着いたグレー色のこともあり、木材が細かく固まった表情も賑やかな印象が抑えられています。
木毛セメント板では1枚のサイズが一畳程なので、壁一面に張るとジョイントのラインが入ります。事例のように横長向きに張ることで空間の印象も変わりますね。まるでタイル貼りのようです。
また、室内の壁に木毛セメント板を張ることで、コンクリート打ちっぱなしの壁にするよりも、空間の断熱性や調湿性を改善できます。
コンクリート打ちっぱなしの部屋では湿気がこもりやすいという声もあるので、気になる場合は木毛セメント板を取り入れても良いですね。
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事例02:「天井」に取り入れました
こちらの事例では天井の一部に木毛セメント板を張りました。隣り合うコンクリート打ちっぱなしの天井とも色味の相性が良いですね。
リノベーションでコンクリート打ちっぱなしの天井にしたいけれど、いざ工事が始まり天井を解体してみると、天井のコンクリートが好みの状態ではなかった。ということはありえます。
そのような場合でも、天井に木毛セメント板を張る選択肢を考えても良いですね。
天井を作ることで、電気配線を隠せたり、ダウンライトも設置できますよ。
一見、無骨な印象を感じる木毛セメント板ですが、このように白を基調にしたスタイリッシュな空間でも取り入れやすい建材です。
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以上、木毛セメント板のご紹介でした。その多岐にわたる機能は意外でしたか?もっとメジャーな建材として活用しないともったいないのでは、という印象も。
木毛セメント板のような気になる、目新しい建材をリノベーションで取り入れる際は、建材のデメリットといった特徴の確認をお忘れなく。不向きな使い方をすることで、家の劣化を進めてしまう可能性があります。
効果的に取り入れることでより個性あふれるリノベーション空間に仕上げてくださいね。
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